この記事で紹介する「薬剤師を辞めたくなる理由と、判断の基準」を知れば、今の不安を整理して、自分にとってベストな選択ができるようになります。

実際に僕自身も「辞めたい」と何度も思い悩み、現状を把握したり、環境を変えることで心がラクになった経験があります。
薬剤師を辞めたくなる理由10個【私も経験あり】
薬剤師を辞めたいと思う理由を10個あげました。
薬剤師の仕事は、資格職で安定している一方で、人間関係・責任の重さ・職場環境・働き方など、精神的にも肉体的にも疲弊しやすい側面があります。
私自身も薬剤師として働いている時に何度も「もう限界だ…」と思ったことがあります。
また、同じように悩んでいる人の声もたくさん聞いてきました。



以下に紹介する10個の理由の中に「モヤモヤの正体」があるかもしれません。
1. 同僚や上司との人間関係に疲れた
会社で働く以上、上司や同僚との人間関係は避けて通れません。
特に薬剤師の場合は、薬局という限られた空間で、少人数のスタッフと密に関わりながら働くことが多く、そのぶん人間関係の影響を強く受けやすいです。
また、薬剤師だけでなく、医療事務など他職種との連携も必要になるため、職種間のコミュニケーションも重要になります。
一度人間関係がこじれてしまうと、逃げ場がなく、精神的な負担が大きくなりがちです。
その結果、ストレスが積み重なり、仕事へのモチベーション低下や「辞めたい」という気持ちにつながることも少なくありません。



実際に僕も、小規模な薬局で人間関係に悩んだ経験があります。
働いている人数が少ない職場ほど、一人ひとりとの距離が近く、関わる頻度も高くなるので、合わない人がいると本当にしんどいんですよね。
逆に、ある程度人数が多い職場なら、自然と関わる相手が分散されて、苦手な人と距離を取れる場面も増えてきます。
2.労働時間が長く、残業が多い



労働時間が長い。残業が多いなぁ。
辞めたくなる原因で最も代表的な例ですよね。
ただ、ハッキリ言って自分ではどうすることもできません。
なぜなら、労働時間は会社の方針で決められており、残業も業務量や人員体制に左右されるため、個人の工夫だけでは限界があるからです。
特に人手が足りない現場では、「あと○件だけお願い」といった形で残業が常態化しやすく、いつの間にかそれが当たり前になってしまっているケースも少なくありません。
近年は、かかりつけ薬局の機能の1つとして、夜間・休日対応が求められるようになってきたのも辞めたくなる原因の一つですね。
3.調剤ミスやヒヤリハットのプレッシャーが大きすぎる
薬剤師の仕事は命を預かる責任が非常に重く、ミスやヒヤリハットが精神的な大きなプレッシャーとなります。
実際にこのプレッシャーから不安やストレスを感じ、薬剤師を続けることに悩む人は多いです。



僕自身も「似た名前の薬を間違えた」経験があり、
その恐怖で眠れない夜を過ごしたことがあります。
このようなプレッシャーは、多くの薬剤師が感じているもので、続けることに悩む原因の一つとなっています。
4.給与が見合わない、昇給が望めない



薬剤師って給料高いんでしょ?
そんなふうに周りの方から言われた経験はありませんか?
しかし、給与が見合わない、昇給が望めないと感じる薬剤師は多いです。
実際、令和4年の調査によれば、薬剤師の平均年収は男性で約623万円、女性で約543万円。
決して低くはありませんが、残業が多い・休みにくいといった労働環境とのバランス、何よりも薬学部に通った高額な学費を考えると「割に合わない」と感じる方もいます。



奨学金の返済がある中で思ったより給料が伸びず、モヤモヤしていました。
派遣スタッフの方のほうが時給が高いと知ったときは、正直ショックでしたね。
「薬剤師=高収入」は、あくまで表面的な印象にすぎません。
現実とのギャップに悩むなら、働き方や職場を見直すタイミングかもしれません。
5.教育・研修体制が整っておらず不安



だれにも聞けない。全く成長できてない気がする。
教育・研修体制が整っていない職場だと、将来が不安になりますよね。
なぜなら、人手不足だったり、そもそも資格取得者が職場におらず、学べる環境が整っていないことがあるからです。外部研修に対する金銭的支援や時間的な配慮も期待できないケースもあります。
実際に僕が離島で働いていたころは、「教える人が人数的にいない」状況もありました。



薬剤師として「向いてない」と悩む前に、教育体制の整った職場に転職するという選択肢も持っておくべきです。
成長のチャンスがある環境に身を置くだけで、やりがいや自信も大きく変わってきますよ。
6.やりがいを感じられず、モチベーションが続かない
薬剤師として働く中で、「感謝されたい」「もっと患者さんの力になりたい」と思ったことはありませんか?
でも現実は、処方された薬を淡々と用意し、限られた時間で事務的に説明して終わり。



患者さんは「早く帰りたい」モードで、こちらの説明も半分聞いているかどうか…。
医師への提案も通りにくく、薬剤師としての専門性が発揮できない状況に、無力感を覚えることも少なくありません。
やりがいを感じられる環境に身を置くことが、仕事を続けるうえで本当に大事だと実感しています。
7.会社の方針に疑問を感じる
薬剤師として働いていると、「本当にこのままでいいのか?」と、会社の方針に疑問を抱く瞬間があります。
なぜなら、薬の正確性や服薬指導の質よりも、「売上を伸ばすこと」「処方箋の枚数をこなすこと」が重視されている雰囲気の職場もあるからです。
在庫をさばくために無理に後発品を勧める
薬歴の内容より「書いた件数」を評価される
このような場面に違和感を覚えたことはありませんか?
もちろん、会社である以上、経営的な視点は必要です。
ですが、あまりにも“数字第一”の方針が前に出すぎると、薬剤師としての本質的な役割が軽視されているように感じてしまいますよね。



特に新人薬剤師のころは理想と現実のギャップに苦しむと思います。
もし今、「自分がやりたい医療と、会社の考える医療が違う」と感じているなら、それは見て見ぬふりをしていい問題じゃありません。
薬剤師として、価値観の合う職場で働くことが、自分の納得感にも、長く働き続けるためにも大切なんです。
8.休みが取りにくく、プライベートとの両立が難しい



なんでこんなに休みにくいんだろう…。
そんなふうに感じたことがある薬剤師の方、多いのではないでしょうか。
人手不足、そもそも少人数体制の職場に置きがちなことですね。
薬剤師の職場はシフト制がほとんど。
土日休みが確約されているところは案外少なく、そもそも職場の人数が少ないと、誰かが休むとその穴埋めが必要になります。
結果的に「自分の希望休が通らない」「連休が取れない」「家族や友人の予定に合わせづらい」といった不満がたまりがちです。
そのため、就職する前に休みに関して必ず確認しましょう。- 年間休日数(一般的には110日〜120日以上が目安)
- 週休2日かどうか/シフトの回り方
- 土日祝の出勤有無(病院・調剤薬局では土曜勤務ありのケースも多い)
- 有給休暇の取得率・取得しやすさ
- 希望休はどれくらい通るのか
- 長期休暇(夏季休暇・年末年始休暇など)の有無と日数
- 連休は取りやすいか
- 急な休みに対応できる体制があるか
- 育休・産休の実績や取得率
- カレンダー通りの休みかどうか(特に企業・ドラッグストア勤務)
シフトを回すことが最優先になってしまい、プライベートとのバランスが取れなくなると、心身ともに疲弊してしまいます。



薬剤師の仕事は責任が重いからこそ、リフレッシュの時間も必要ですよ。
「休めないのが当たり前」ではなく、自分の時間を大切にできる職場を選ぶことも、長く働き続けるための大事な視点です。
9.評価制度が不透明で不満がある
薬剤師の職場は、まだまだ年功序列や、業務時間が長い人が評価されやすいといった“昭和的”な風土が残っているところもあります。
評価基準が曖昧だったり、上司の主観に左右されるケースも多く、「効率よく働いた人よりも、ずっと残業している人が評価される」と感じるような環境も実際に存在します。
自分なりに工夫して頑張っても、それが見えなければ報われにくい。それではモチベーションも下がってしまいます。



実際に僕が病院薬剤師として働いていた頃は、1年目より2年目の方が給料が低くかったです。
なぜかというと、業務効率がよくなったので残業する時間が減り、残業代が少なくなったからです。
スキルは上がってもお金はもらえない。
正当に評価されない環境で頑張り続けるのはつらいですよね。
「評価されにくい自分が悪い」と思い込む前に、透明性のある評価制度の職場を探すのも、立派な選択肢。
自分の努力がきちんと届く場所に身を置くことが、納得感のある働き方につながります。
10.キャリアアップの道が見えない



何をしたらキャリアアップになるのかな?
そう思い始めたら、毎日の業務にも張り合いがなくなってきます。
薬剤師は国家資格がゴールになりがちで、「この先、何を目指せばいいのか?」という道筋が見えづらい職種です。
例えば、認定薬剤師や専門薬剤師の制度はあっても、「それを取ってどうなるのか?」「職場で評価されるのか?」「収入が増えるのか?」といった点が曖昧なまま、日々の業務に追われて後回しになってしまう人も多いです。
社内にロールモデルがいなければなおさら、不安やモヤモヤは募ります。



病院薬剤師として働いていた頃に認定薬剤師の資格を取りましたが、給料は上がりませんでした。仕事は増えましたが…。
正直なところキャリアの先が見えないまま働き続けるのは、想像以上にしんどかったです。
薬剤師が「今の職場を辞めるべき」3つのサイン
薬剤師の仕事に悩んだとき、「転職したほうがいいのか」「今の環境で続けるべきか」迷うことも多いと思います。
ここでは、実際に現場で働いてきた経験から、「今の職場を辞めるべきサイン」を3つ紹介します。
1.同じ悩みが何ヶ月も解消されない
何度も同じことで悩んでいるなら、それは環境を変えるべきタイミングです。
なぜなら、今後も同じように悩み続けたとしても、原因が解決する見込みはほとんどありません。



特にその原因が自分ではなく、
他人にある場合は、どうすることもできないですよ。
業務量の多さや人間関係のストレス、休暇の取りにくさなど、長期間にわたって解決しない悩みを抱えているなら、それは「辞め時」のサインと捉えていいでしょう。
2.仕事に行くのがしんどく、心も体も限界に近い
心も体も限界に近い状況に陥ってしまっているのであれば、仕事を辞め、心機一転する必要があるといえます。
具体的には、次のような状態が続いているなら注意が必要です。
- 疲れがまったく取れず、いつもどこか不調を感じている
- 朝起きると体が動かず、金縛りのような症状が起きることがある
- 休みの日でも仕事のことが頭から離れず、心が休まらない
人間関係ややりがい、ハラスメント等の問題をきっかけに、心身の不調を引き起こし、長引いてしまうケースも少なくありません。
体からのサインを無視せず、思い切って環境を変えることをおすすめします。
3.毎月の残業が40時間を超えている
月40時間以上の残業が常態化しているなら、それは「時間外労働が多い職場」です。
労働基準法では、時間外労働の上限を「月45時間・年360時間」と定めています。
これを超えるような働き方が続いているなら、心身に大きな負担がかかっている可能性があります。
もちろん、残業が増えることで収入が増える一面もあります。
しかしその分、休む時間や自分の時間は削られていくのが現実です。



職場全体で残業が多いのなら、あなた一人の努力では改善できません。
このまま疲弊し続ける前に、辞めることも視野に入れてみてください。
薬剤師に向いていないと感じる5つの特徴
薬剤師は「薬の専門家」としての知識や責任が求められるだけでなく、接客やチーム医療など人との関わりも多い仕事です。
では、どんな人が薬剤師に向いていないと言われやすいのか、一緒に見ていきましょう。
1.勉強や学び直しを嫌う人
勉強するのが大嫌いな人は、薬剤師に向いていないかもしれません。
薬剤師は、働き出してからもずっと勉強が必要な職業です。
学生のときに必死で覚えた知識も、数年たてば古くなっていることもあります。
例えば、
- 新薬やジェネリック医薬品の登場
- ガイドライン(治療指針)の改訂
- 調剤報酬制度(点数)の変更
- 服薬指導の在り方や求められる説明内容の変化
- 電子薬歴やレセプト関連システムのアップデート
- 薬機法(旧・薬事法)など関連法規の改正
- 在宅医療の拡大や地域連携の強化
- 健康サポート薬局など、新しい薬局のあり方への対応 など
業務後の勉強会や研修への参加も時にはあるでしょう。
もちろん、全部が完璧である必要はありませんが、「学び続ける姿勢」は必須。
勉強が苦手・嫌い・できれば避けたい、と思っている人にとっては、薬剤師の仕事そのものがストレスになりやすいです。



好きじゃない程度だったらいいかもしれませんが…
2.計算や細かい作業が極端に苦手な人
薬剤師の仕事は、細かな計算の連続です。
小児処方なら体重から用量を計算したり、水剤を希釈するためにミリリットル単位で調整したり。
数字とにらめっこする場面は日常茶飯事です。
使うのは基本的に足し算・引き算・掛け算などのシンプルな計算ですが、スピードと正確さが求められます。
もし間違えば、患者さんの健康に関わる重大な医療ミスにつながります。



「数字を見るだけでイヤになる」「計算に自信がない」という人は、
仕事そのものが負担に感じやすいかもしれません。
とはいえ、国家試験に受かっていればある程度の計算はできていると思います。
自信を失うことではないですよ。
3.ミスを繰り返しやすく、プレッシャーに弱い人
薬剤師は、常に高い正確性が求められる仕事です。
ちょっとしたミスが、患者さんの命に関わることもあります。
そのため、プレッシャーに弱く、ミスを繰り返してしまいやすいタイプの人には、負担が大きく感じられるかもしれません。
ただし、大切なのは「ミスをしないこと」以上に、ミスの原因を冷静に振り返り、どうすれば防げるかを考えられるかどうかです。



そうした前向きな取り組みが、結果的に患者さんの安全と自分自身の自信につながっていくでしょう。
4.人とのコミュニケーションに強い苦手意識がある人
薬剤師は、患者さんや医師、看護師など、さまざまな人と関わる仕事です。
そのため、ある程度のコミュニケーションスキルが求められます。
特に調剤薬局や病院勤務では、初対面の患者さんと話す機会が非常に多く、症状や薬の説明を分かりやすく伝える必要があります。
場合によっては、ちょっとした一言で患者さんを不快にさせてしまい、接客態度についてクレームが入ることもあります。
もちろん、人見知りのすべてが悪いわけではありませんが、人との関わりを避けたい、できれば黙々と仕事がしたいというタイプの人にとって、薬剤師の仕事はストレスの多い職業になる可能性があります。



僕のように薬剤師としての経験を積んでから
「医療系Webライター」を目指してみるのもアリです。
今は現場には出ないで、カフェで記事の執筆をしていますよ。
5.状況判断や臨機応変な対応が苦手な人
薬剤師の仕事には、状況判断力や臨機応変さが求められます。
なぜなら、自分の都合やペースだけで動ける仕事ではないからです。
こうした状況をうまく読み取って、スピードを調整しながら対応する力が求められます。
薬剤師は医療職であると同時に、サービス業の側面も強い仕事です。
自分のペースを乱されるのが苦手な人にとっては、ストレスを感じやすい仕事かもしれません。
薬剤師を辞めたい・向いてないと感じた時の対処法4つ
薬剤師免許を取得するために、多くの方が努力をしてきたはずです。
せっかく取得した薬剤師を使わない!という結論を出す前に、できることを試してみてはいかがでしょうか?
対処法として、代表的かつ取り組みやすい4つをご紹介します。
- 一人で悩まずに相談する
- 休暇や休職で心身を休める
- 雇用形態を変更する
- 転職する
❶ まずは一人で抱え込まずに誰かに相談する



もう無理かも…
そう感じたときほど、誰かに相談することが大切です。
悩んでいるときって、自分の中でグルグル考え続けてしまって、視野がどんどん狭くなっていくんですよね。
そんなとき、第三者の目線から意見をもらうだけで、スッと気持ちが軽くなったり、意外な解決策が見えてきたりします。
一人で抱え込まず、信頼できる誰かに話してみる。
それだけで、今感じている“向いていない”気持ちが変わることもあります。
❷ 休暇や休職で心と体を休める
長期休暇や休職などで一度立ち止まり、心身をリフレッシュするのも有効な選択肢です。
少し距離を置くことで、仕事への意欲が戻り、同じ職場でも前向きな気持ちで再スタートできることがあります。
心が整い、冷静に考えられる状態になれば、「退職する」「薬剤師を辞める」などの選択も、より納得のいく形で判断できるはずです。



余談ですが、僕は現場を離れた後、夢だった世界一周をしました。
いったん薬剤師を離れても、資格は残る。だから、また戻ればいいだけの話です。
❸ 自分に合った働き方を探す(時短・パート・派遣など)
薬剤師として働くなかで「向いていないのかも」と感じたとき、すぐに辞めるという選択だけが正解ではありません。
大事なのは、今の働き方が自分に合っているかどうか。
人それぞれ得意・不得意があるし、職場の人間関係や業務内容、勤務時間など、環境もバラバラです。
だからこそ、「自分にとってちょうどいいバランス」を見つけることが大切です。
たとえば、体力的にきついなら時短勤務やパートという選択もあります。



僕の知人でも、正社員からパートに切り替えたことで気持ちに余裕ができて、「薬剤師の仕事が好きになった」と言っていた人がいました。
雇用形態について迷わず上司に相談しましょう。早ければ早いほど身体の負担はなくなります。
❹ 転職を視野に入れて情報収集する



職場環境は最悪。もう何をやってもダメだ。
人間関係や職場の空気を「なんとか変えよう」と努力しても、他人を変えるのは簡単ではありません。
だからこそ、自分が動くことでしか状況が変わらないこともあります。
職場が変われば、人間関係・働き方・雰囲気もガラリと変わるもの。
同じ薬剤師の仕事でも、場所が変わるだけで驚くほどストレスが減るケースもあります。
このまま薬剤師を続けるべき?それとも別の道に進むべき?
「もう薬剤師を辞めたい」と思ったとき、まず立ち止まって考えてほしいのが、「本当に辞めるべきなのか」ということ。
辞めたい理由の多くは、今の職場環境や人間関係に起因することがほとんどです。
大事なのは、つらさの原因が「仕事」なのか「職場」なのかを見極めること。
薬剤師を続けながら解決できることなのか、それとも職業そのものを見直す必要があるのか、冷静に整理することが第一歩です。



焦って決断する前に、一度立ち止まって、「自分が本当に変えたいのは何か?」を見つめ直してみましょう。
薬剤師として働き続けた方がいいケース
薬剤師を辞めたいと思っても、その原因が「今の職場」にあるのであれば、薬剤師自体を辞める必要はないかもしれません。
たとえば、以下のような悩みがある場合は、職場を変えるだけで解決する可能性があります。
- 人間関係がうまくいかない
- 調剤ミスへの不安が強い
- 教育体制や研修制度が整っていない
- 給与が見合っていないと感じる
- 業務にやりがいを感じない
- 労働時間や勤務条件が厳しい
こうした問題は、「薬剤師の仕事」そのものではなく、「今の職場環境」によるものです。
たとえば、「調剤ミスが怖い」と感じている場合、それはあなたのスキル不足ではなく、職場のフォロー体制が不十分なせいかもしれません。
医療安全に力を入れている職場では、ミスが起きたときも個人を責めるのではなく、仕組みやフローを見直す文化があります。
「辞めたい」という気持ちが芽生えたら、まずはその原因が“薬剤師という職業”なのか、“今の職場”なのかを見極めましょう。
もし職場が原因であれば、異動や転職で環境を変えることで、悩みは解決できるかもしれません。
他業種に転職した方がいいと感じるケース
薬剤師の仕事を続けるのが難しいと感じる理由の中には、「今の職場を変える」「環境を整える」といった方法では解決できないケースもあります。
たとえば、以下のような場合は、一度薬剤師から離れる選択肢を検討しても良いでしょう。
- 心身の健康に支障が出ている
- 異業種への転職を強く望んでいる
まず、職場に行くことすら辛く、心や体に不調を感じているなら、無理をして働き続ける必要はありません。
退職という選択肢だけでなく、「休職」を活用して心身を回復させる方法もあります。



まずは休む。そして元気になってから、改めて今後のことを考えても遅くはありません。
薬剤師を辞めたいなら異業種への挑戦を
また、「別の業界で働いてみたい」という想いが明確にあるなら、薬剤師を離れて異業種へ挑戦することも立派な選択です。
製薬会社・化粧品メーカー・公務員など、薬剤師資格を活かせる業界もあれば、「資格を使わない」という道もあります。
ただし、異業種への転職は年齢が上がるほどハードルが高くなる傾向があるため、早めに動き出すことが重要です。
情報が少ない業界に挑戦するなら、転職エージェントなど専門のサポートを活用するのも有効です。
「薬剤師だから」と自分を縛らなくてもいい。
あなた自身が、健康に、自分らしく働ける道を見つけることが一番大切ですよ。
まとめ
今回の記事では、薬剤師を辞めたくなる主な理由や、辞めるべきタイミングについて解説しました。
あらためて、要点をおさらいしておきましょう。
・人間関係のストレス
・給料への不満
・やりがいのなさ など
向いていないと感じやすい人の特徴
・ミスを引きずるタイプ
・プレッシャーに弱い
・接客が苦手 など
辞め時のサイン
・何ヶ月も同じ悩みが続いている
・心身の疲れが取れない
・残業が多く、自分の時間がない
・会社の方針に疑問を感じている など
あなたが今感じている違和感や迷いは、きっと新しい一歩へのサインです。
「自分らしく働ける場所」は、きっと見つかります。
心と体を大切に、次の一歩を踏み出してみてください。